インスタグラマーのＭＡＮＡさんです☆

9月6日は、朝から安定しない天候だった。
土砂降りの雨が降り、「きゃー」とか「わー」とか言いながら、看板を片づける。「凄い雨だねー」なんて言いながら外を眺め続けた。
しかし眺めるのにも飽きて、作業に戻る。
開店の準備である。
一通りの準備が終わり、気が付くと既に雨は上がっていた。晴れ間すらビルの谷間から差し込み、先刻までの景色とはまるで違う異世界がそこにはあった。
大雨のシャワーを浴びた路面が、街路樹が、ビルが、街が、光り輝いている。
そしてその景色の中に、彼女はそっとたたずんでいた。
両手を広げて、
「わたしが雨を追い払ったわ」
とか
「太陽を連れてやって来ました」
とか言われても、きっと信じてしまっていただろう。
美しい雨上がりの世界と、彼女はあまりにも同化し過ぎている。

彼女の髪が、そよ風に揺れる。
鮮やかなその世界に、僕の中の時間が瞬間、止まった。

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