八仙について

日本では七福神が有名ですが、中国では八仙が有名です。
ちなみに、仙人は死の過程を経ていないので、神ではありません。
それでも、神通力的な力を持っています。
空を飛んだり、千里先を見通したり、変身や分身をし、猛獣や毒蛇などを使役します。
感覚的には、人と神の間の存在でしょうか。
ついでに、仙人に成らんと修行中の人を道士といいます。
キョンシーと戦うのは道士ですね。
キョンシーは皆様に馴染みがあるかなと思い、書いてみました。

藍 采和

読み方:ランサイカ。
ミステリアスな存在ナンバー1。神出鬼没なうえ、少年や青年、女性など色々な説がある。そもそも、どうやって仙人となったのかもよくわからず、根本的に存在意義が不明。とりあえず酔っぱらって歌ったり踊ったりするらしい。察するに、普段は会社の窓際にいる、宴会部長のような存在か。

呂 洞賓

読み方:リョドウヒン。
八仙の1番人気。その人気ゆえに、神仙として認められちゃうほどである。しかしその実態は、十の試練、という半端ない苦行をクリアした変人。例えば六の試練。家の家財をすべて盗まれた日に畑を耕していると、鋤の先に当たるものがある。掘り起こしてみると、金塊であった。しかし洞賓は取らずに埋める。…なんで??

韓 湘子

読み方:カンショウシ。
勉強した方がいいと言われて「私が学んでいるものは、あなた方が学んでいるものとは違います。私は、草木を咲かすことができます」と答えたファンキーボーイ。実際、彼が種を植えると、すぐに芽が出て花が咲いたそうです。友人の未来を予言したりと八面六臂の活躍をみせるも、悲惨な未来を回避すべく、前もって教えたりはしてくれない。

李 鉄拐

読み方:リテッカイ。
ある日、魂だけ遊離させて出かけた。魂の抜けた体を弟子に任せ、「7日たっても戻らなければ体を焼け」と言い残す。しかし弟子は6日後に母危篤の報を受け、鉄拐の体を焼いて母の元へ。鉄拐がその日に戻ると、既に自分の体は燃え尽きていた。仕方がないので近くの物乞いの死体を借りてよみがえった。…え?お弟子さん、何してくれてんの??

漢 鐘離

読み方:カンショウリ。
戦の敗走中に道に迷い、偶然出会った仙人に力をもらっちゃったという不幸なのか幸運なのかよくわからない男。左手に持つ芭蕉扇で、死者の魂をよみがえらせることができるという。とってもすごいのだが、キミ、何の修行もしてないよね、鐘離くん…。

曹 国舅

読み方:ソウコッキュウ。
「道は天にあり、天はわが心の内にある」とか誰にでも言えそうな、フワッとしたことを口にしただけで、仙人に。めちゃくちゃハードな修行をしている人たちに、ちょっと失礼な仙人。重要そうな質問には、ぼんやりと答えればいいみたい。

張 果老

読み方:チョウカロウ。
後ろ向きに馬に乗る絵が多いのだが、その理由がかっこよすぎる翁。けして間違えて乗っちゃったわけではない。あくまでも「時代の前進は、精神の後退である」ということが言いたいらしい。便利な世の中にあって、どこか心に空洞を抱える我々に、響く言葉だ。

何 仙姑

読み方:カセンコ。
八仙の紅一点。雲母の粉を食べなさいと言われてその通りにしたら、仙人になっちゃったというラッキーな女の子。空を飛ぶのが好きで、生涯独身を貫いた。流れゆく男たちの群れより、自由な大空の方が羽ばたき甲斐があったようだ。生まれたときに6本の髪の毛が生えていた、というエピソードが何を伝えたいのかは不明。


皆様が仙人となれますように…


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